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Dedicato a una stella
a.k.a. The Last Concert (Japan) Take All of Me (USA)
ラストコンサート (1976) Italy / Japan 94min.
Introduction 序盤アウトライン
ブルターニュの海岸沿いの町。英国人のリチャードは将来を嘱望されていた作曲家だったが、今では酒場のステージピアニストとして各地を放浪する日々を送っていた。ある日、病院を訪れていたリチャードは「白血病の娘の余命は3ヶ月」と云う医師の言葉に面食らうが、錆び付いていた彼の心は、面識のない自分を父親だと偽った娘ステラのその無邪気な振る舞いによって期せずして癒されるようになっていた。複雑な想いが交錯する中、やがて、病院での宣告がカルテをすり替えたと云うステラの悪戯だったと知らされたリチャードだったが、一度は激怒しながらもその暗雲の取り払われた胸中には、音楽家としてステラと共に二人三脚で再起しようと云う決意が芽生え始めていた。やがて、パリに新居を構えた2人は、夢を実現させるべく新たな一歩を踏み出すのだがーー
Various Note メモ
不遇の幼少時代を乗り越えながらも白血病によって若くして死を迎えようとする娘が、豊かな才能を持ちながらも人生を諦める音楽家を再起させると云う物語。心癒されるサン=ミッシェルの美しい景観と美しくも仄々としたスコアが昇華する映像はさながら芸術作品のようだった。珠玉の名曲が連なるとでも形容したいサントラだが、実は楽曲のモチーフも3つに限られているもので、それぞれのシークエンスにリンクするイメージでの編曲で聴かせると云う手法である。下記リスト内にも記述した邦題を引用すれば、それぞれの楽曲は次のように分けられる。
「美しい愛の始まり」「ステラとリチャード」「モン・サンミッシェルからパリへ」「幸せな一日」「瞳に映る父」「夜の並木道での出逢い」「去りしリチャードへの想い」「ステラは何処へ」の以上8曲はオープニング・テーマの「ラストコンサート "St. Michel"」と同一のモチーフ。「幸せな一日」は、唯一、3/4でプレイされている。
そして「ステラの夢」と「ステラに捧げし愛のメロディ」が同一のモチーフ。「ステラの夢」は、父を追い探して辿り着く無人の石造りの邸宅でリチャードがプレイする曲だが、サントラに収録されたトラックと劇中で披露されるヴァージョンはアレンジから異なる。端的に云ってしまえば、劇中で披露されるヴァージョンの方がアレンジの難易度も高くプレイもダイナミズムに富んでいる。
3番目の同一モチーフは、フィナーレを飾る「ステラに捧げるコンチェルト」と、16ビートも刻まれるコンボスタイルのアレンジ曲「愛のテーマ」。ステージ上手でウェディングドレスを纏うステラの傍らで「ステラに捧げるコンチェルト」が鳴り響くクライマックスには多くの方々が涙したのではないだろうか。
76年の劇場公開当時にキングの「セブンシーズ」からリリースされたサントラLPから通算すれば、94年のSLS盤CD、03年のカルチュア・パブリッシャーズ盤CDと3種類のサントラが存在するが、その内容はそれぞれに若干異なる。セブンシーズからリリースされたサントラLPには、劇中での音声トラックから録音されたダイアローグが曲間に収録されていたが、94年のSLS盤はダイアローグを割愛した簡潔版で、03年のカルチュア・パブリッシャーズ盤は13曲入りだったSLS盤にダイアローグ入りの14番目のトラックを追加する形で編集されている。
「セブンシーズ」からリリースされたサントラLPは、英語音声でのダイアローグが聞けるだけでも実に貴重なアイテムだった。何故ならば、劇場公開から久しくしてリリースされたVHS版のビデオは日本語吹き替え音声だけだったからである。ちなみにレーザー盤でリリースされたビデオには英語音声だったが、瞬く間に完売となり、中古盤販売店などでもその在庫を見掛ける事は殆どなかった。00年辺りから急速な飛躍を遂げたネットオークションなどでもプレミアが付けられていた事は周知の所。DVDには英語音声の他に2種類の日本語吹き替え音声(TV放送時の吹き替えと最新版の吹き替え)も収録されているが、「スウィングガールズ」の上野樹里さんが吹き替えに挑戦したドキュメント映像はレンタル盤には収録されていない。ちなみに、主演のパメラ・ヴィロレージはイタリア人の父とドイツ人の母を持つ女優だが、劇中で披露される英語ダイアローグは全て彼女自身によるものだった。
希望と悲哀を表裏一体とするシリアスな恋愛模様を織り成す主人公の2人は、当時49歳だったリチャード・ジョンソンと20歳だったパメラ・ヴィロレージがそれぞれにややさば読む形で演じていた訳だが、この親子の年齢差にも違和感は皆無だったもので、むしろ、病床に臥しながらもリチャードにハッパをかけるステラの表情には貫録にも近いような女性の凄みと云ったものが滲み出ていた。将来は演奏家になると心に決めていた中学時代に足を運んだ作品だったが、その内容が内容だっただけに、情緒を鷲掴みにされるような遣る瀬無さから自失状態になってしまった事が思い出される懐かしい作品。「ステラに捧げるコンチェルト」も秀逸だが、一方の「愛のテーマ」も本当に素晴らしい。イージーリスニングにカテゴライズするには安易過ぎると云った卓越したピアノアレンジと熟練したプレイが堪能出来る。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
監督
Directed by
ルイジ・コッツィ
Luigi Cozzi
4匹の蝿 (助監督)
 4 mosche di velluto grigio (assistant to director)
フェノミナ (特殊効果)
 Phenomena (special optical effects)
エイリアンドローム(未) Contamination
パガニーニ・ホラー 呪いの旋律 Paganini Horror
製作
Produced by
マリオ・コトーネ
Mario Cotone
ゴッドファーザーPARTⅡ
 The Godfather: Part II (unit manager: Sicily)
ラストエンペラー
 The Last Emperor (production supervisor)
製作総指揮
Executive Producers
オビディオ・G.アソニティス
Ovidio G. Assonitis
メリーゴーランド L'ultima neve di primavera
デアボリカ Chi sei?
空手アマゾネス
 Superuomini, superdonne, superbotte
卒業生 Laure
テンタクルズ Tentacoli
古川勝巳
Katsumi Furukawa
フィーリングラブ L'ultimo sapore dell'aria
乱 Ran
原案
Story by
ソニア・モルテーニ
Sonia Molteni
* 脚本も兼任
脚本
Screenplay by
ルイジ・コッツィ
Luigi Cozzi
* 監督も兼任
ミケーレ・デレ・アイエ
Michele Delle Aie
 
ダニエレ・デル・ジュディーチェ
Daniele Del Giudice
蜘蛛(未)
 L'assassino è costretto ad uccidere ancora
ウィンブルドンの階段 Le stade de Wimbledon
ソニア・モルテーニ
Sonia Molteni
デアボリカ Chi sei?
卒業生 Laure
テンタクルズ Tentacoli
撮影
Cinematography by
ロベルト・デットーレ
・ピアッツォーリ
Roberto D'Ettorre Piazzoli
メリーゴーランド L'ultima neve di primavera
デアボリカ Chi sei?
卒業生 Laure
テンタクルズ Tentacoli
編集
Edited by
アンジェロ・クーリ
Angelo Curi
デアボリカ Chi sei?
卒業生 Laure
テンタクルズ Tentacoli
衣装
Costumes
エットーラ・デットーレ
Ettora D'Ettorre
 
音楽
Music by
ステルヴィオ・チプリアーニ
Stelvio Cipriani
ベニスの愛 Anonimo veneziano
黒い警察 La polizia ringrazia
盲目ガンマン Blindman
ナイト・チャイルド Diabólica malicia
挿入曲
Various Music
「ラストコンサート」 St. Michel
「美しい愛の始まり」 Emphasis
「ステラとリチャード」 In Riva Al Mare
「幸せな一日」 Serata Al "Pub"
「ステラの夢」 Inspiration
「モン・サンミッシェルからパリへ」 Sotto I Ponti Di Parigi
「瞳に映る父」 La Citta' Dorme
「夜の並木道での出逢い」 Avenue in The Night
「愛のテーマ」 Dedicato A Una Stella
「去りしリチャードへの想い」 Return in The Pullman
「ステラに捧げし愛のメロディ」 Stella's Theme
「ステラは何処へ」 Ricordi Del Passato
「ステラに捧げるコンチェルト」 Adagio Concerto
キャスト
Cast
配役
Plays
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
リチャード・ジョンソン
Richard Johnson
Richard たたり The Haunting
モール・フランダースの愛の冒険
 The Amorous Adventures of Moll Flanders
砂漠の潜航艇 A Twist of Sand
ジュリアス・シーザー Julius Caesar
デアボリカ Chi sei?
パメラ・ヴィロレージ
Pamela Villoresi
Stella サハラクロス Sahara Cross
スプレンドール Splendor
太陽は夜も輝く Il sole anche di notte
法王の銀行家 ロベルト・カルヴィ暗殺事件
 I Banchieri di Dio
リカルド・クッチョーラ
Riccardo Cucciolla
Stella's Father 死刑台のメロディ Sacco e Vanzetti
リスボン特急 Un flic
潮騒 Le hasard et la violence
ボルサリーノ2 Borsalino & Co.
サンチャゴに雨が降る Il pleut sur Santiago
マリア・
アントニエッタ・ベルッツィ
Maria Antonietta Beluzzi
Simone 81/2 8½
フェリーニのアマルコルド Amarcord
フランチェスコ・
ダッダ・サルヴァテラ
Francesco D'Adda Salvaterra
unknown シシリアン・マフィア
 I familiari delle vittime non saranno avvertiti
1900年 1900
レオナルド・デラ・ジョヴァンナ
Leonardo Della Giovanna
unknown  
ルチア・デリア
Lucia D'Elia
unknown ビヨンド・ザ・ダークネス 嗜肉の愛(未) Buio Omega
ジョルジョ・ガルジュロ
Giorgio Gargiullo
unknown 野性の眼 L'occhio selvaggio
怒りの荒野 I giorni dell'ira
ロイ・コルト&ウィンチェスター・ジャック(未)
 Roy Colt e Winchester Jack
ダニエラ・ラッタイオーリ
Daniela Lattaioli
unknown  
エマヌエレ・ルスポーリ
Emanuele Ruspoli
unknown  
マウロ・クーリ
Mauro Curi
unknown ラスト・クリスマス Questo sì che è amore
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