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哭泣的女人 Cry Woman
涙女 (2002) South Korea / France / Canada / China 90min.
Introduction 序盤アウトライン
万山県から北京に出て来た若妻グイは、麻雀に明け暮れる夫のゲンも当てには出来ず、違法コピーのVCDを売り歩いて食いつなぐと云うギリギリの生活に喘いでいた。VCDの違法販売も、巡回する警察の目をごまかす為に、20元で借りた他人の幼子を抱きかかえての大立ち回りだったが、この日は、違法商品を警察への賄賂として手渡す事を余儀なくされた上に、その帰り道で幼子を返すべくその親のもとに向うと、あろう事かその幼子の親は蒸発、子供の面倒を見る羽目になってしまう。しかも、金欠で麻雀の精算も出来ずにいた夫のゲンは、罵倒する面子の一人に暴行を働いた為に警察に逮捕されてしまっていた。思いもよらぬ展開を受けて田舎へ退いたグイだったが、今度は、葬儀屋を営むかつての恋人ヨーミンを自宅に招いていた最中、ゲンが麻雀の際に暴行した男とその女房が治療費の請求に現れる。大袈裟な嘘泣きでその場を凌いだグイを目の当たりにしたヨーミンは、葬儀の席で泣き踊る事で収入を得る「哭き女」を生業に一旗挙げようとグイに持ち掛ける。追い詰められていたグイは、ヨーミンとの二人三脚で「哭き女」としてデビュー、数々の場数を経てビジネスも軌道に乗ったと思われたのだがーー
Various Note メモ
コミカルな悲喜劇とでも形容したくなるシナリオだが、実は、体当たりの人生を歩む健気な女性主人公の生き様を綴る実にシリアスな物語。振り返る間も与えられぬ全速力の人生を余儀なくされていた主人公が、一人の女性としての等身大の姿を曝け出すまでの紆余曲折の道程を情緒豊かに謳い上げている。
この作品、とにかくさまざまな文化的様式の違いに驚かされる。まず、この「哭き女」と云う職業だが、これは、日本を始めとする諸外国でも見受けられないものではないだろうか。その鑑賞以前には、葬儀の席で嘘泣きに咽ぶサクラのような人物が、葬儀の体裁を取り繕おうとする遺族などから報酬も貰うと云った構図をイメージしたりもしていたが、その実は、葬儀に纏わる席で「歌と踊り」を披露するパフォーマーの事。歌い踊ると云うパフォーマンスを繰り広げながら葬儀の行進を行い、葬儀の会場となる席でも終始パフォーマンスが展開されると云うものだが、これは、厳粛に終始する日本の葬儀などでは正にあり得ない光景。劇中で見る限り、中国ではごく一般的なスタイルと云った印象だったが、同じようなイメージとして思い浮かぶものとしては、ニューオーリンズなどでの葬儀の行進くらいと云った所。
そして、何よりショッキングだったと云えば、葬儀の会場にセッティングされた何卓ものテーブルで、老若男女が入り乱れて行う「麻雀」の光景。故人の遺影の前で熱演する「哭き女」にも意を介さぬと云った表情で黙々と行われるその「麻雀」だが、この光景には驚かされた。半チャンの最中「哭き女」のパフォーマンスにチップを持ち寄ったりする人々もいたりしたが、この葬儀場での麻雀とエンターテインメントの融合と云った光景は、日本の葬儀の場では勿論の事、雀荘でも考えられないものである。出前の注文などは可能な雀荘だが、ここ日本では、半チャンの傍らで歌と踊りを楽しめるような雀荘などは存在しない。
葬儀の席で披露される数々の楽曲だが、実は、これが何気に印象に残る曲ばかり。飼い犬にまで葬儀を出すと云う場面で、グイは抵抗を露にしているが、この際に披露される歌曲は、大味な表現をすれば、いわゆる西洋音階を用いたポップスタイルの曲である。異文化を体験すると同時にダイナミックな濡れ場までも見せられると云う作品だが、他人の撒いた種の為にささやかな幸せすら掴む事の出来ない主人公が直向に生きようとする様は正に圧巻。激昂し苛みながらも、決してサジは投げずに人間としての筋を通すべく責任は果すと云う主人公のグイだが、その遣り切れぬ思いが噴出するクライマックスのシークエンスは、胸に突き刺さる。社会通念を基準とすれば、手本とも云い難い生き様なのかもしれないが、現代社会の真実を見極めれば、グイの生き様から学べる事も多々あるはず。傑作。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
監督
Directed by
リュウ・ビンジェン
Liu Bingjian
硯(すずり) Ink Stone 硯床
製作
Produced by
エレン・キム
Ellen Kim
 
ジェイソン・チェイ
Jason Chae
 
ミシェル・レイルハク
Michel Reilhac
 
製作総指揮
Executive Producer
ダン・イエ
Deng Ye
 
脚本
Written by
リュウ・ビンジェン
Liu Bingjian
* 監督も兼任
ダン・イエ
Deng Ye
* 製作総指揮も兼任
撮影
Cinematography by
シイ・ウェイ
Xu Wei
Before Born
編集
Edited by
チョウ・イン
Zhou Ying
太陽の少年
 In the Heat of the Sun 陽光燦爛的日子
ハッピー・フューネラル Big Shot's Funeral 大腕
美術
Production Design by
リュウ・リイグオ
Liu Liguo
 
音楽
Music by
ドン・リイチャン
Dong Liqiang
 
キャスト
Cast
配役
Plays
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Wang Guisiang  
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リ・ロンジュン
Li Longjun
Xu Changgeng  
ウェン・ジン
Wen Jing
Chen Xiangiian  
チョウ・イフイ
Zhou Yihui
Head of Troupe  
ウー・シェンリ
Wu Shengli
Zhang Ergou  
リュウ・フアジン
Liu Huajun
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リ・ジープ
Li Zhipu
Head of Prison  
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Zhu Jiayue
Niuniu  
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