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La femme d'à côté
隣の女 (1981) France 106min.
Introduction 序盤アウトライン
郊外に住む32歳のベルナールは、愛らしい妻アルレットと息子のトマと共に幸せな日々を過ごしていた。ある日、空き家だった隣家に中年紳士フィリップとその妻が越して来た事から、気さくに挨拶を交わしながら妻子と共に荷物の搬入を手伝っていたベルナールだったが、フィリップとは歳の離れた美しい妻マチルドを紹介されるとその表情も一変、実は、かつての恋人だったと云うマチルドとの唐突な再会に、ベルナールは困惑を余儀なくされていた。翌日、ベルナールは、ゆっくり話をしたいと云うマチルドからの電話を受けながらも素っ気の無い態度に終始、隣家同士での夕食会の席にも姿を見せる事はなかったが、その胸中では、燃え上がるような情念が燻り始めていたのだったーー
Various Note メモ
再会して間もなくベルナール(ドパルデュー)に電話をするマチルド(アルダン)だが、怯えるあまりのベルナールは、一方的に突き放そうとする。しかし、ショッピングセンターのパーキングで情念を燃え上がらせた2人は、後日のホテルでの密会に至るが、二度目の逢引ではマチルドの方から拒絶、帰りの車中で関係に至るも刹那的なものに止まる。落ち着きつつあったマチルドだったが、夫との旅行に臨む直前のガーデンパーティーでベルナールが完全に暴走、二人の関係が白日の下に曝け出される。マチルドが旅先のパリへと発ったその夜、妻の妊娠を知らされたベルナールは、以降の日常では吹っ切れたかのように落ち着きを取り戻すが、今度は、我慢強い夫からも非難されるに至ったマチルドの焦燥感がエスカレート、彼女は重度の神経衰弱に陥る。周囲からの働きかけもあった事からベルナールも見舞いに訪れるが、自殺願望をも燻らせていたマチルドにある決意を促してしまう。押しつ押されつと云ったこれらの展開は、二人の独身時代に於ける関係をフラッシュバックさせるような顛末だったと云えるが、問題はこの後である。
空き家と化した早朝の邸宅で貪り合う二人だが、もし、ベルナールが見舞いに訪れた時のような冷静なスタンスでマチルドに接していたら同じような結末になっていただろうか。マチルドが自らの行く末に意を決していた事は明らかだが、ベルナールの迎える結末は必然と云えるものだったのか。何れにせよ、過去には燃え上がった二人が家庭持ちの隣人として再会するなどと云う状況そのものが尋常では無いもので、悲劇的な結末を迎えるのも時間の問題だったと云える。それぞれの家族構成の違いなども多大な影響を及ぼしていたように思えるが、ガーデン・パーティーで無節操この上もなく大失態を演じたベルナールを目の当たりにすれば、あの結末を以てしても仕方が無いと云った所なのかもしれない。
二十歳を迎える前に鑑賞した作品だが、若かりし時分の感性では、この成熟したシナリオを真正面から受け止める事も出来なかったもので、密会先のホテルで交わされるダイアローグなどは、10年後の自身のイメージなどでは想像出来るものではなかった。ただ、ここでの熟成された台詞の数々は、無用な装飾と云った印象も皆無で、人物たちのナイーブな感性がストレートに伝わるものである。テラーとなるジューヴ夫人だが、彼女の体験をパラレルのモチーフとして絡み合わせる事で、ソープにも成り得る顛末を大きく変化させると云う卓越したシナリオである。狂おしいまでの葛藤、特にマチルドに於ける破裂せんばかりの感情の変遷を目の当たりにするのも実に辛い所だが、リピートする事にも抵抗がなかったりする。歳を経れば然るべく押し殺される情念や葛藤と云った類の情緒だが、この作品を楽しめると云う事は、その純粋な情緒の一つの側面に錆止めをかけると云った感覚に従う事に他ならないような気がする。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
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製作と監督
Produced
& Directed by
フランソワ・トリュフォー
François Truffaut
大人は判ってくれない Les quatre cents coups
ピアニストを撃て Tirez sur le pianiste
突然炎のごとく Jules et Jim
華氏451 Fahrenheit 451
映画に愛をこめて アメリカの夜 La nuit américaine
アデルの恋の物語 L'Histoire d'Adèle H.
トリュフォーの思春期 L'argent de poche
逃げ去る恋 L'amour en fuite
終電車 Le dernier métro
日曜日が待ち遠しい! Vivement dimanche!
脚本
Screenplay by
フランソワ・トリュフォー
François Truffaut
* 製作と監督も兼任
シュザンヌ・シフマン
Suzanne Schiffman
* 助監督も兼任
アデルの恋の物語 L'Histoire d'Adèle H.
終電車 Le dernier métro
ジャン・オーレル
Jean Aurel
恋のマノン Manon 70
逃げ去る恋 L'amour en fuite
撮影
Cinematography by
ウィリアム・ルブチャンスキー
William Lubtchansky
ヒア&ゼア・こことよそ Ici et ailleurs
勝手に逃げろ 人生 Sauve qui peut (la vie)
編集
Edited by
マルティーヌ・バラーク
Martine Barraqué
終電車 Le dernier métro
映画に愛をこめて アメリカの夜 La nuit américaine
美術
Production Design by
ジャン・ピエール・
コユ・スヴェルコ
Jean-Pierre Kohut-Svelko
トリュフォーの思春期 L'argent de poche
ブロンテ姉妹 Les Soeurs Brontë
音楽
Music by
ジョルジュ・ドルリュー
Georges Delerue
暗殺の森 Il Conformista
イルカの日 The Day of the Dolphin
終電車 Le dernier métro
キャスト
Cast
配役
Plays
関連作品 (抜粋)
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