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Non ho sonno a.k.a. " Sleepless "
スリープレス (2001) Italy 117min.
Introduction 序盤アウトライン
2000年、トリノ。深夜の列車と駅の駐車場で2人の女性が惨殺される。そんな中、生前の被害者と接触した車掌の口から飛び出した証言は、17年前に3人の女性が惨殺された連続殺人事件「小人事件」の犯人が関与すると云う耳を疑うものだった。容疑者の自殺を経て当の昔に終息したはずの「小人事件」だったが、やがて、同様の手口で繰り返される残虐な犯行に警察も手を拱く中、当時の事件を担当した退役刑事のモレッティと当時の事件被害者の息子ジャコモが、二人三脚での独自の捜査に乗り出すのだがーー
Various Note メモ
17年前に解決した悪夢の事件が甦る中、被害者遺族の青年と退役刑事のコンビが奔走する様を描くサスペンススリラー。原案と脚本は「フェノミナ」「オペラ座/血の喝采」「トラウマ/鮮血の叫び」「スタンダール・シンドローム」など数多くの作品でコンビを組むダリオ・アルジェントとフランコ・フェリーニ。「オールモスト・ブルー」のカルロ・ルカレッリもコラボで執筆に参加。アルジェントが今世紀初めてメガホンを取ったここでのスローガンは原点回帰。さまざまなキーワードを羅列するスクリプトや仰天のクライマックス、情け容赦ないゴアな描写など往年のジャーロが復活。一方、ジャーロに回帰するのであればモリコーネになるはずのスコアだが、何とここでお呼びが掛かったのはあのゴブリン。しかも、そのメンツは全盛期の4人。適材適所のサウンドを提供する音楽屋と云ったスタンスではなく、コンボスタイルである事を念頭に置いたスマートなアンサンブルはかなりの好印象。

以下、完全ネタバレ。未鑑賞の方はご留意下さい。
アウトラインは、終息したと思われた連続殺人事件が再現される中、当時の被害者遺族の青年と元捜査担当者の退役刑事が真相に肉薄、やがて、過去の事件にも遡る驚愕の真犯人との対決を迎えると云う内容。白雪姫を畏怖するアルジェントならではの「小人」と云うキャラクター、謎解きのピースとなる「動物農園」と云う絵本など、拘りのスクリプトは何処までもアルジェントの世界。ショッキングな冒頭を始めとするお約束のゴアな描写も満載だが、アルジェントの演出だからフツーにも思えるあの列車のシークエンスも、いきなり見せられればかなり退いてしまうはず。製作当時、60-70年代の原点に回帰すると公言していたアルジェントだが、とにかく半端ではないモチベーションが全編で貫かれていた。
ただ、仰天の真相に辿り着くまでの謎解きのくだりは少々ウザイ。あの奇妙な歌や絵本が連続殺人の下敷きにされる中、あのマックス・フォン・シドーが演じるモレッティのスクリプトでも再三再四強調される犯人のシナリオだが、その実、犯人の正体を示唆するようなヒントとは全く無関係。犯人の足取りと絵本の関係が明るみになる中、共犯者の立ち回りで死に追いやられるモレッティだが、その辺りの必然性も皆無。と云うより、あの真犯人が絵本に触発されて殺人を犯していた事など、モレッティには知る手立ても無かったはずなので。そんな真犯人の誘い水でもなく、度重なる偶然の展開を経て迎えるクライマックスもかなり強引だった。
あの人形を操っていた共犯者と主人公が街角で出くわしたのも偶然で、共犯者の置き忘れた買い物袋を届けようとした主人公が禁断の光景に遭遇したのも偶然。しかも、真犯人のアジトに出向いた主人公が真犯人のオヤジと遭遇したのも偶然のタイミングで、さらには、あのジャストな時間に真犯人がアジトに出向いて来たのも偶然のタイミングだった訳だが、ここまでの偶然が度重なれば、あの真犯人の正体に迫る仰天のくだりもフツーにトーンダウン。そんな中、手放しでビックリさせられたと云えば、真犯人の後頭部をいきなり撃ち抜くクライマックス。電話盗聴で真犯人の正体を探り当てたと云う警察だが、屋内の様子も未確認のあの状況でいきなり発砲する辺りは、ダーティーハリーやドーベルマン刑事をも超越していた。ちなみに、アルジェント作品への再出演も25年越しだったガブリエル・ラヴィアだが、"Profondo Rosso"に引き続き今回も同一の役柄。ミドルエイジの彼が今回庇おうとしたのは、母親ではなく実の息子だった訳だが。
冤罪に塗れて非業の死を遂げる小人役で登場するジュゼッペ・ミヌティーロは、シモネッティの父エンリコが音楽を担当した70年代TVドラマ"Gamma"に出演していた人物。 この辺りは実に興味深い所だが、リマスター版の「マークの幻想の旅」がリリースされる中、本作に因んでオマケ収録されたゴブリンのインタヴューもスルー出来ない内容だった。「バンドの本質が表現できたのも『ローラー』と『マークの幻想の旅』だけで、『サスペリア』や『ゾンビ』などは、スタジオワーク以外の何ものでもなかった」と云った話や、デモニアでの活動も順調なシモネッティを尻目に「スポンサーさえ居れば『ローラー』や『マークの幻想の旅』のようなコンセプトアルバムを吹き込む事も今すぐに可能」と語るマランゴーロの話、そして、ゾンビをリリースした後にシモネッティとモランテが脱退した事については「音楽の路線が変わってしまった為」とピニャテッリが語るなど、約20余年の時を経てモノホンのメンバーが語る赤裸々な話には釘付けにされた。ちなみに、そのオマケのトラックの冒頭を飾る「スリープレス」のプレイ映像はアフレコだったが、往年のメンツが顔を揃える動画映像はやはり貴重。TVフィルムなどを除けば、ソフトとして公式リリースされた4人のプレイ映像と云うのも他には存在しないので。
何れにせよ、本作のサントラは充実の内容。70年代を髣髴とさせるモランテのディストーションも然る事ながら、サントラCDで云えば6曲目の"Death Farm"や10曲目の"The Rabbit"など、同一モチーフで聴かせるアンサンブルはなかんずく出色だった。小節にすれば僅か4小節程度のパートながらも、終盤に向うブリッジでのモランテのギターリフとマランゴーロのタムによるリフなどは、本作最大の聴き所。デモニアでの活動も好調なシモネッティがバンドに復帰する事はあり得ないが、やはり、ローラー+サスペリア+マーク辺りで披露したこのメンツでのエッセンスは、パーマネント的な新作で何度も体験したい所。あと、マークの時期に収録されたサンレモ以外のツアー映像も。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
製作と監督
Produced & Directed by
ダリオ・アルジェント
Dario Argento
オペラ座 血の喝采 Opera
トラウマ 鮮血の叫び Trauma
スタンダール・シンドローム La Sindrome di Stendhal
オペラ座の怪人(未) Il Fantasma dell'opera
製作総指揮
Executive Producers
クラウディオ・アルジェント
Claudio Argento
サンタ・サングレ 聖なる血 Santa sangre
スカーレット・ディーバ Scarlet Diva
脚本
Written by
ダリオ・アルジェント
Dario Argento
* 監督も兼任
フランコ・フェリーニ
Franco Ferrini
オペラ座 血の喝采 Opera
トラウマ 鮮血の叫び Trauma
スタンダール・シンドローム La Sindrome di Stendhal
撮影
Cinematography by
ロニー・テイラー
Ronnie Taylor
コーラスライン A Chorus Line
遠い夜明け Cry Freedom
オペラ座 血の喝采 Opera
編集
Edited by
アナ・ローザ・ナポリ
Anna Rosa Napoli
オペラ座の怪人(未) Il Fantasma dell'opera
スカーレット・ディーバ Scarlet Diva
美術
Production Design by
マッシモ・アントネッロ
・ゲレング
Massimo Antonello Geleng
スタンダール・シンドローム La Sindrome di Stendhal
オペラ座の怪人(未) Il Fantasma dell'opera
衣装デザイン
Costume Design
スージー・マットリーニ
Susy Mattolini
スカーレット・ディーバ Scarlet Diva
音楽
Music by
ゴブリン
Goblin
サスペリアPART2 Profondo rosso
サスペリア Suspiria
ゾンビ Dawn of the Dead
エイリアンドローム(未) Contamination
挿入曲
Various Music
Mi casa tu casa - Mau Mau
Gwami Moloko - Mau Mau
Autumn Window - Harp Concerto by Cecilia Chailly
Swan Lake (by Piotr Tchaickowsky) - Amedeo Tommasi
Quick Silver - Fabrizio Fornaci
キャスト
Cast
配役
Plays
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
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10億分の1の男 Intacto
ステファノ・ディオニジ
Stefano Dionisi
Giacomo 暗い日曜日
 Gloomy Sunday - Ein Lied von Liebe und Tod
年下のひと Les enfants du siècle
キアラ・カゼッリ
Chiara Caselli
Gloria マイ・プライベート・アイダホ My Own Private Idaho
愛のめぐりあい Al di là delle nuvole
ロベルト・ジベッティ
Roberto Zibetti
Lorenzo 魅せられて Stealing Beauty
ペッピーノの百歩 I cento passi
ガブリエーレ・ラヴィア
Gabriele Lavia
Dr. Betti デアボリカ Chi sei?
サスペリアPART2 Profondo rosso
ベレッタの女 最後の誘惑 Sensi
パオロ・マリア・スキャロンドゥロ
Paolo Maria Scalondro
Chief Inspector
Manni バチカンの嵐 Monsignor
首相暗殺(未) Il Caso Moro
ロッセラ・ファルク
Rossella Falk
Laura
de Fabritiis
タランチュラ La Tarantola dal ventre nero
新・殺しのテクニック 次はお前だ!
 Giornata nera per l'ariete
ロベルト・アッコルネーロ
Roberto Accornero
Fausto 輝ける青春 La meglio gioventù
バーバラ・レリーチ
Barbara Lerici
Angela La femme de chambre du Titanic
ギド・モルベッロ
Guido Morbello
Young
Detective
 
マッシモ・サルキエッリ
Massimo Sarchielli
Leone レディホーク Ladyhawke
シシリアン The Sicilian
オペラ座の怪人(未) Il Fantasma dell'opera
アルド・マサッソ
Aldo Massasso
Detective
Cascio
悪魔の墓場 Non si deve profanare il sonno dei morti
肉の鑞人形 M.D.C. - Maschera di cera
ジュゼッペ・ミヌティーロ
Giuseppe Minutillo
Dwarf Gamma (tv)
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