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The Godfather: Part II
ゴッドファーザー PARTⅡ (1974) USA 200min.
Introduction 序盤アウトライン
亡きヴィトーの後を継ぎドンの地位に君臨するマイケルは、そのファミリーの本拠をニューヨークからネバダ州に移していた。マイケルの一人息子アンソニーの聖さん式を祝う盛大なパーティーが行われたその夜、マイケルの寝室が銃撃されると云う事件が発生する。やがて、その黒幕をかつての同胞、マイアミのハイマン・ロスだと睨んだマイケルは、自ら出向いて対峙したハイマン本人の様子から、その友好的な態度とは裏腹の悪意を確信していた。一方、組織の縄張りに端を発する問題で、かねてからマイケルに不満を募らせていたファミリーの幹部ペンタンジェリは、敵の術中に填る形でFBIに接近、ファミリーのアキレス腱とも云える数多くの情報を携えて聴聞会の証言台に立つ事になってしまうーー
Various Note メモ
デニーロのキャリアには役者根性を物語る逸話が数多く存在するが、その伝説も、ヴィトーに成り切るべく撮影以前にシシリーに移住したと云うこの作品から始まったものである。
米アカデミーの歴史上で、英語以外の脚本でオスカーを獲得している俳優は、ソフィア・ローレンやベニチオ・デル・トロなど僅かに4人だけだが、そのスクリプトは全てイタリア語だったという本作への出演で74年度の助演男優賞を獲得したデニーロも、その4人のうちの1人である。デニーロが本作に抜擢された経緯については、第一作目のコラムの通りだが、72年のブランドもヴィトーを演じてオスカーを受賞していると云う事を考慮すれば、同一のキャラクターを演じた2名の俳優が、揃ってオスカーを獲得すると云うのも、トリビア的な現象だったと云える。また、いわゆる「続編」としてリリースされた作品が「作品賞」を受賞したと云う事も、オスカー史上では、初の快挙だった。
本作では製作にも奔走したコッポラだが、彼自身としては、自らは監督業から身を退いて、マーティン・スコセッシに監督を譲ると云う構想も抱いていた。しかし、パラマウントは、前作を予想外の大ヒットに導いた彼以外の人物を監督として立てるつもりは毛頭なかったと云う。
若き日のヴィトーを描写するフラッシュバックのシークエンスだが、最初に行われた幾つかの撮影で、ジッパー付きのズボンを履いているキャストがいる事を、作品に関わっていたあるミュージシャンが指摘した為に、それら全ての撮影がやり直しされている。何故ならば、フラッシュバックで設定していた時代には、ジッパーが発明されていなかった為である。
マール・ジョンソンとして劇中登場するトロイ・ドナヒューだが、彼の本名は「マール・ジョンソン」である。
本作には年老いたクレメンザが登場しないが、実は、マイケルを苦しめる聴聞会の証言台に立つと云う設定のオリジナル脚本では、クレメンザが登場していた。しかし、第一作目では最高額のギャラだったとされるリチャード・カステラーノが、自身が裏切り者として演じる脚本を自身で書き上げたものと交換、更には、ギャラの吊り上げまでを要求をした為に、降板となっている。つまり、フランキー・ペンタンジェリ(マイケル・V.ゴッツォ)は、クレメンザの代わりに登場したと云う訳だが、実は、リチャード・カステラーノが画面に登場するシークエンスが、本作には含まれている。若きヴィトーがファヌッチを殺害した後の雑踏の中に、カステラーノは確かに登場しているが、その真相は定かではない。
フラッシュバックでは最終シーンとなる家族が一同に会する場面、実は、マーロン・ブランドにもオファーは出されていたが、彼は一日だけの出演にも首を縦に振らなかったらしい。また、そのフラッシュバックの場面だけに登場するジェームズ・カーンだが、そのワンシーンのために支払われたギャラは、何と一作目のギャラと同額だったと云う。
若き日のヴィトー(デニーロ)が描き出されるフラッシュバックのシークエンスは、プーゾの原作では第一作目の内容と共に描かれているもので、一作目で映像化されなかったパートが、本作でのフラッシュバックとして蘇えっている訳である。
リー・ストラスバーグ演じるハイマン・ロスだが、彼は実在したギャング、メイヤー・ランスキーがモデルとされている。本作の製作当時にはマイアミに住んでいたと云うその実在したギャングのランスキーは、自分をモデルに演技をすると云うストラスバーグに電話での祝辞を送っていたと云う。
そのハイマン・ロスの手下であるジョニー・オラが、フレドに深夜の電話をする場面、劇場公開の際には、フレドの妻にも「間違い電話だ」と言うだけで、誰からの電話でどのような内容かと云った事は明かされていなかったが、DVDのテロップでは、電話の向こうで喋るオラの台詞もきちんと表示されている。
第一作目では「マフィア」と云う単語は一切排除された脚本だったが、本作では、聴聞会のシークエンスで「マフィア」と云うスクリプトを2回だけ聞く事が出来る。
原作者のプーゾは、マイケルがフレドを殺害すると云う具体的な展開を劇中に織り込む事に反対していた。
周知の通り、本編では割愛されている未公開シーンが本作にも数多く存在するが、猫を飼ってはいけないと言う家主との駄目押し的なやり取りや、クレメンザが父親の事を話したりする場面には、確かに蛇足的な印象もある。大家と会話する場面はやや冗長な印象で、また、あのクレメンザの場面については、その生い立ちが具体的に明かされてしまう事で、貧しかったと云うだけのモチーフだけでは逆に説明不足と云った印象を覚えてしまい、クレメンザを非情な犯罪者として駆り立てた何か荒んだモチーフが欲しくなってしまったりもするからである。一方、シチリアに凱旋する若きヴィトーのシークエンスなどは、割愛するには惜しいもので、その若きヴィトーがドンに復讐を果す際、2名の手下を先に始末する訳だが、あのシークエンスは本編にも挿入して欲しかった所。
また、若き日のヴィトーとハイマンの出会いの場面については、実に微妙な印象ながらも、これは未公開のままで正解だったように思える。後年には、ファミリーに歯向かうほどの大成長を遂げるハイマンだが、その若き時代にヴィトーらと共に修羅場をくぐるような場面が数多く挿入されているならまだしも、元は普通に拾われた車の修理が特技の若者と云う説明だけでは、後に大成長を遂げるマイアミの大ボスと云うイメージとは掛け離れたままになってしまうからである。後のハイマンのイメージを決定的なものにするような若き日の描写を挿入するのであれば、ヴィトーとハイマンの出会いの挿入にも違和感はないのだが。ただ、一個人ファンとしての本音を云えば、残されているフッテージは全て公開して欲しいと云った所。丸一日を通しで鑑賞に当てても苦痛を感じないこのシリーズ、サーガのDVDリリースを切望して止まない。
あくまでも個人的な感想だが、この作品には、シリーズを通しても、極めて特異な印象を覚えるモチーフが一ヶ所だけ登場する。それは、あの横柄な上院議員(G.D.スプラドリン)をへこます為に娼婦殺害の嫌疑を掛けるべく偽装工作すると云うくだりである。ファミリーをナメてかかる議員を陥れる為とは云え、その娼婦に身寄りが無いと云う事に甘んじてマイケルも暗にその殺害を容認していた訳だが、殺戮シーンなども数多く登場するシナリオではあるものの、利害や怨恨にも直接関与しない堅気の女性を無情な形で犠牲にしてしまうと云う描写は、シリーズを通しても、他では見受けられないものである。フレドを殺害すると云うモチーフも確かにショッキングだったが、既にその布石は中盤で打っていたと云う事で、先代のドンとマイケルの決定的な違いを示す強烈な描写だったとも云える。



製作スタッフ
Staff
関連作品 (抜粋)
Related Works "excerpts"
製作と監督
Produced
& Directed by
フランシス・フォード・コッポラ
Francis Ford Coppola
パリは燃えているか Paris brûle-t-il? (writer)
フィニアンの虹 Finian's Rainbow
雨のなかの女 The Rain People
パットン大戦車軍団
 Patton (screen story) (screenplay)
ゴッドファーザー The Godfather
原作
Based on the novel by
マリオ・プーゾ
Mario Puzo
* 脚本も兼任
脚本
Screenplay by
マリオ・プーゾ
Mario Puzo
大地震 Earthquake
スーパーマン Superman
フランシス・フォード・コッポラ
Francis Ford Coppola
* 監督も兼任
撮影
Cinematography by
ゴードン・ウィリス
Gordon Willis
ペーパー・チェイス The Paper Chase
パララックス・ビュー The Parallax View
編集
Edited by
ピーター・ツィンナー
Peter Zinner
プロフェッショナル The Professionals
暁の出撃 Darling Lili
バリー・マルキン
Barry Malkin
雨のなかの女 The Rain People
警官ギャング Cops and Robbers
リチャード・マークス
Richard Marks
バング・ザ・ドラム(未) Bang the Drum Slowly
セルピコ Serpico
美術
Production Design by
ディーン・タヴォウラリス
Dean Tavoularis
砂丘 Zabriskie Point
小さな巨人 Little Big Man
メイクアップ
Makeup artist
ディック・スミス
Dick Smith
真夜中のカーボーイ Midnight Cowboy
小さな巨人 Little Big Man
チャールズ・H.シュラム
Charles H. Schram
80日間世界一周 Around the World in Eighty Days
パピヨン Papillon
衣装デザイン
Costume Design
テオドア・ヴァン・ランクル
Theadora Van Runkle
ジョニーは戦場へ行った Johnny Got His Gun
メイム Mame
音楽
Music by
ニーノ・ロータ
Nino Rota
サテリコン Satyricon
フェリーニのローマ Roma
追加スコア
Additional Music
カーマイン・コッポラ
Carmine Coppola
* フランシス・フォードの父
グラマー西部を荒らす Tonight for Sure
挿入曲
Various Music
Jerry Bock - song "Mr. Wonderful"
Hoagy Carmichael - song "Heart and Soul"
Francesco Pennino - song "Napule ve salute"
Francesco Pennino - song "Senza mamma"
George David Weiss - song "Mr. Wonderful"
キャスト
Cast
配役
Plays
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