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The Invasion
インベージョン (2007) USA / Australia 96 min.
Introduction 序盤アウトライン
米国ワシントンDC。シングルマザーの精神科医キャロルは、幼い息子と2人きりの充実した日々を過ごしていたが、そんなある日、息子と面談したいと云う別れた夫からの突然の申し入れに困惑する。一晩限りの条件で承諾したキャロルは元夫の家へ息子を連れて行くが、時同じくして、彼女の患者を始めとする周囲の人々が新種ウィルスに侵される非常事態を目の当たりにしたキャロルは、元夫の様子にも同様の異変を察知、愛する息子の奪還に向かうのだがーー
Various Note メモ
エイリアンの地球侵略をスリリングに描くジャック・フィニイの古典SF「盗まれた街」の4度目の映像化作品。脚色は"Creek (2008)"の公開を控える新鋭デイヴィッド・カイガニック (Dave Kajganich)。古典SFを知るファンにもここでの新鮮な脚色は一見の価値あり。と云うより、これは原作の外枠だけを頂戴したオリジナルとも呼べる内容。キッドマンを擁しての今更ながらのリメイクにも手放しで頷ける。監督は「es [エス] (2001)」「ヒトラー 最期の12日間 (2004)」のドイツ人監督オリヴァー・ヒルシュビーゲル (Oliver Hirschbiegel)。米国映画の演出は本タイトルが初。
主演は「めぐりあう時間たち (2002)」「ドッグヴィル (2003)」「記憶の棘 (2004)」「ザ・インタープリター (2005)」のニコール・キッドマン (Nicole Kidman)。共演は「ミュンヘン (2005)」「007 カジノ・ロワイヤル (2006)」「007 慰めの報酬 (2008)」のダニエル・クレイグ (Daniel Craig)、「ゴスフォード・パーク (2001)」「カンパニー・マン (2002)」のジェレミー・ノーサム、「CSI:マイアミ4 (2006) (TV)」のジャクソン・ボンド、「シリアナ (2005)」「007 カジノ・ロワイヤル (2006)」「007 慰めの報酬 (2008)」のジェフリー・ライト、「SF ボディ・スナッチャー (1978)」「エイリアン (1979)」「愛についてのキンゼイ・レポート (2004)」のヴェロニカ・カートライト、「ダーティハリー (1971)」「スクープ・悪意の不在 (1981)」「トータル・フィアーズ (2002)」のジョセフ・ソマー、「ヴィレッジ (2004)」「幸せのレシピ (2007)」のセリア・ウェストン、「愛と野望のナイル (1990)」「プレステージ (2006)」のロジャー・リース、他。

以下、完全ネタバレ。未鑑賞の方はご留意下さい。
宇宙から飛来した未知の生命体による地球侵略を描くアウトラインは、原作や過去の映像化作品にも全く同じ。原作はもとよりシーゲル版やカウフマン版では男性だった主人公を女性に置き換えるアイディアも、93年のフェラーラ版で既に実現しているが、ここでの見所は「変身」に至までのディテール部分の脚色とその結末。感染から発病に至までの過程でレム睡眠ホルモンを必要とするディテールにはかなりハラハラさせられる。居眠りする事を許されぬマゾヒスティックなシチュエーションを白色中心のコントラストながらもヴィヴィッドに描く映像は、ヒルシュビーゲル監督の出世作「es [エス] (2001)」を連想させられたりもするが、何より驚かされたのは、ストレートな地球侵略モノだった過去タイトルのプロットを人間の本質を浮き彫りにする社会派路線に置き換えていた辺り。と云うか、エイリアンに遺伝子を書き換えられて穏やかな人格に変貌した人間が地球規模の問題をことごとく解決する中、主人公らの決死の反撃には抵抗を覚えた方も少なくはなかったはず。
ついては、侵略者に軍配が上がるこれまでとは全く別の結末が用意されるクライマックスもある種の必然。エイリアンに侵略はされたものの、平和な世界でハッピーエンドなどと云うのもあり得るはずがない。ただそれにしても、エイリアンの脅威とはオサラバしたものの、人間が愚かさもそのままで元の鞘に納まるエンディングはやはり微妙。と云うか、地球侵略モノの最右翼ともいえる本タイトルのリメイクでこんな結末が用意されたいたのもかなりのサプライズ。ワクチン投与の陣頭指揮を執った黒人医師のスティーヴ(ジェフリー・ライト)をオバマよろしくと言った黒人大統領に仕立て上げる脚色も、今となっては結果オーライだったのかも。
ちなみに、医師仲間の2人を演じるダニエル・クレイグとジェフリー・ライトと云えば、ボンドの近作でもおなじみのメンツ。と云うか、ボンド人気も名実共に確固たる人気が再燃しつつある昨今、ここでのボンドとフェリックス・ライターの競演ってのもやや微妙。いっその事、ボンドシリーズでも宇宙開発ネタなどを取り上げれば面白いのかも。面白いと云えば、主人公の元夫がエイリアンに変貌した後に吐露するセリフ。元妻が何を重要としていたかと云うトピックについて「1に息子で2に仕事、そして3番目が自分だった」とブチブチ愚痴るエイリアン夫だが、これってフツーじゃなかろうか。と云うか、フツーに最高の女房だと思うのだが。それにしても、温厚な性格に生まれ変わりながらも、昔の女房に恨み節をぶつけるエイリアンってのもどんだけって感じ。争いとは無縁の平和な世界って謳い文句も、やはり眉唾モノだったのかも。
女房と云えば、ヴェロニカ・カートライトの出演は、2度目のリメイク「SF ボディ・スナッチャー (1978)」へのオマージュ。カウフマン版ではエイリアンと化すジェフ・ゴールドブラムの女房役だったカートライトだが、それにしてもここでの配役は傑作。「免疫」があるためにエイリアンに隔離される配役と云うのもかなり笑える。そんな「免疫」をもたらしたカウフマン作品はもとより、元祖シーゲル版「ボディ・スナッチャー 恐怖の街 (1956)」や日本国内未公開だったフェラーラ版「ボディ・スナッチャーズ (1993)」など何れもハズレがなかった本タイトルだが、世紀を超えての最新版でも見所満載と来れば、これはSF路線でのリメイクシリーズではギネスものなのかも。巷では人気もイマイチだった本作だが、これは温故知新の観点では余裕で及第点以上の1本。個人的には期待を凌駕する内容だった。おばちゃんメイクのカートライトには昔の面影はなかったけど。



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